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鈴がくれるもの
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そんなことを思いながら夜景を見続ける
「楽しい?」
声が降ってきて、見れば運転中の鈴
「…きれい」
楽しいのかもしれないけれど、きれいのほうが強い
「夜景は眩しくない?」
言われてみれば大丈夫だ。
灯りの部分はたしかに眩しいけれど周りが真っ暗だからそれをカバーしてくれている
「遠くからなら大丈夫」
「よかった!」
何が良かったのか知らないけど、鈴が良かったならよかった
運転中の鈴の横顔見る
…かっこいい、と思う
知らないけど。絶対に言わないけど。
笑顔を作っていなければこんなに大人の雰囲気なのに笑うと柔らかい印象になって、違う人にさえ見える
不意に俺を好きだと告白してくれたときの表情を思い出した
真剣なはずなのに、「返事はいつでもいい」と困ったように笑った顔
いつでもいいなんて言ってくれたけど、このままでいいはずが無いのは俺だってよく分かっていた
どちらを選ぶにしろ、相手をまたせ過ぎてしまうのは良くないに決まっている
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