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相談にのります! side環
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side環
「…たまき」
「わっ…どうしたの?」
久しぶりに結が家にきた。
今日も夕方まで鈴のことをここで待っているらしい
結は優しいし可愛いから1日だけじゃなくてもっとたくさん一緒にいたい
「ゆいー?」
鈴が仕事に行って、想がキッチンに消えると結は脱力して俺に寄り掛かってきた
座っていたし、身長も同じくらいなので倒れることなく受け止められる。
ぐでーって寄り掛かってくる姿が可愛くて、どさくさに紛れてぎゅーっと抱きついた
「…環、想のこと好きなの?」
「はっ!え!…そ、…っ」
結、どうしちゃったの!
「どうなの」
「それはっ、えと…好きっ!」
わぁー!言っちゃった!
ひとりで顔を手で抑えて騒いでいると結が俺から体を離した
「…どうなったら、好きって分かるの?」
「結、好きな人がいるの?」
それならきっと、鈴だと思う
「え、いや…違うけど」
「違うの?」
俺はてっきり、結は鈴が好きなのだと思っていた
鈴がいると嬉しそうだし、いつもちらちらと見ていたから
「好きじゃない?」
「好きではない訳じゃ、ない…けど」
「けど?」
「よく、…分かんなくて」
結は困ったように俯いてしまった
さり気なく傍によって、背中を撫でた
結はここに来てからずっと困った表情ばかりするから、何だか可哀想。
怖いことが多い日、それを心の中に入れるのが怖くて第三者のような立ち位置で気持ちを間接的に受け止めていた
結も、もしかしたらそこから抜け出せないのかもしれない
鈴は怖くないから、結の思っていることを伝えたら、きっと優しく聞いてくれるのに。
俯く結は怖い怖いって泣いてるみたいで、早く鈴が帰ってきてくれたらいいのにって思った
鈴はきっと結を抱きしめてくれる。そしたら結はきっと気持ちが楽になる。
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