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「っ、…ぅ」
元々の目眩にプラスして頭をぶつけたせいでも目がまわる
吐いてしまいそうだけど、そこまでではない。
息を詰めて、でも吐けなくて。
変な呼吸の繰り返しにも、気持ち悪くなってくる
「…げほっ、っぅ」
大きな咳が漏れ、その後息を吸うのも少し難しい
「けほっ…っ、…おぇっ…」
胃に力が入って、上までせり上がってきたのに、口からは何も出てこない
何も食べていないから、出すものもないのかもしれない。
突然、背中を誰かに触られたような変な感覚がした
ぞわっと鳥肌がたって、条件反射のように震えた
「───大丈夫?」
「ぁ……え?」
「結がこんな苦しそうなのに寝れるわけないよ。
どうした?何か怖いことあった?」
「別に…何も」
「何もなかったらこうならないでしょ」
鈴は部屋の中を見渡す。
多分俺が散らかしたのを見ているんだ
突然抱き上げられ、ソファの上に降ろされた
「どこかぶつけた?ゴンッて音聞こえたよ?」
「…頭、かな。分かんないけど」
「ちょっと痛いかもしれないけど我慢してね」
撫でられているときとは違う、何かを探すような手つき
突然、体がひやっと冷たくなった
「……っい、や」
「ここ痛い?腫れてる」
「知らない」
「結構思い切りぶつけたんじゃない?大丈夫?」
「…大丈夫だから」
「冷やすからちょっと待ってて」
走ってキッチンに向かってしまった鈴を見てから部屋を見渡す
こうして改めて見ると結構散らかしてしまっていた
その光景に、自分の情けなさにため息が漏れた
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