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思い
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コップに半分くらい入れてくれたスープ。更にその半分くらいを飲んで、後は両手でコップをもって手を温めていた
「ゆーい」
ひら。と目の前に絵を出される
「一応くっつけたけどシワは伸ばさないと直らないかも」
「…ありがと」
「いーえ。もうお腹いっぱい?」
コップの中身を確認され、そう言われた
「…飲める、けど」
あまり一気に飲むと気持ち悪くなってしまう気がする。
それに、さっきまでお腹が痛かったから余計に刺激を与えてはいけない気がした。
「ゆっくりでいいよ。温まった?」
「…っ、」
伸びてきた手に体が震えた
鈴は痛いことはしないし、苦しくなるような事をしないのも分かってる。
なのに、伸ばされたその手がどのくらいの強さで何処に当たるのかが何故か突然、怖くなった
「こぼしちゃう」
そっと手の上から支えられた
その手はすぐに離れなくて、手の甲を指で撫でてきた
「そんなに怖がられちゃうの寂しいな」
その目は本当に切なそうで、どきっ。と心臓がなった
「…怖がってない」
「嘘だー」
「ほんとに」
「じゃあもっとくっついて良いー?」
「…何するの」
「あ、ほら。警戒したー」
「…してない」
「嘘だ嘘だ!」
「鈴は…怖くない、ほんとに」
「じゃあくっついていいのね」
「…うん」
「大丈ー夫。ぎゅーってするだけだから」
その言葉通り、コップを手から取られベッドの横のテーブルに置くと抱きついてきた
抱き上げられているときとは違う、優しく包まれている感じ。
「…結」
きゅっ。と腕に力が込められる
「なに」
「……なんでもなーい」
ふふ。って小さく笑った声が聞こえて耳のすぐそばで聞こえるその近さに少し体温が上がった
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