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仲良し
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「痛くない痛くない」
眠ってくれたと思ったのもつかの間で、直ぐに魘され始めてしまった
きっと痛いだろう。
けれど、そう言ってあげることしかできない
んーんーと苦しそうに唸る結の腰のあたりを擦って「痛くないよ」とおまじないのように繰り返していれば、その言葉には本当に魔法の力があるのか、痛みは少し引いてくれた様で、またすよすよと眠ってくれた
「お菓子が、目の前にたくさん!」
「ショートケーキは見たことがないくらいに大きくてー」
「あとはねー、雲は綿あめ。雨はジュースがいいね」
結があまりにも直ぐに魘されてしまって可哀想なので、意味も無さそうだが耳元で囁くように楽しそうな話をしてみる
「お菓子の国だよ」
「結、お菓子好きー?」
「……っ、ぁ…」
「大丈夫大丈夫。怖くないよ」
抱きしめて背中を擦る
「ケーキ食べ放題だよー?」
「チョコレートケーキにショートケーキ。チーズケーキもあるよー」
「……ん、鈴?」
「あ、ごめん起こした?」
まさかの失態だ。
小さな声で言っていたはずなのに起こしてしまった
「…ケーキって言ったでしょ」
「聞こえてた?」
まだ目がちゃんと開いていなくて呂律も少し危うい
「たべたいの?」
「え?」
「だってケーキケーキ言うからすきなのかなって」
「結は好きじゃない?」
「…普通」
段々目が覚めてきてしまったようで、少し体を起こした
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