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俺の好きな人
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結がさっき丁度いいと言った温度で泡を流す
「はい、できたー」
髪の毛を軽くタオルで拭いて手を離す
頭を洗い終わったら犬のように頭をぶんぶんと振って水を払おうとするから、それを両手で抑えてタオルで拭いた
体が冷えないように一応体も軽く拭いてあげる
「…シャンプーこれ?」
「それ!」
やっぱり脇腹の火傷のあとは見られるのが嫌なようで、身体を捻って避けられる
「目瞑って。シャンプーやる」
そんなに嫌がらなくてもバカにしないし痛いこともしないのに。
胸の奥がちくっと痛んだ
「早く目瞑って」
「ぱち」
効果音付きで目を閉じれば突然頭から思い切りお湯をかけられて、その後に桶が落ちてきた
「…あ、ごめん。手滑った」
結はそっと俺の頭に触れたあと不思議そうに手をグーパーさせていた
一瞬わざとやられたのかとも思ったが結の反応を見るとそういう事ではなさそうだ
髪を掻きあげて結の手に触れる
「痺れてたりする?」
「…大丈夫。なんか上に持ち上げたら滑っちゃった」
「そう?ならいいけど。
グーして?」
言えば、ちゃんとグーをしてくれたし力も入っている。たまたまさっき重いものを持ち上げてうまく力が入らなかっただけだろう
「…頭痛くない?」
「俺は大丈夫だよ」
結の手を撫でて微笑めばホッとしたように肩の力が抜いてくれた
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