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機嫌取り
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「想」
「ん?」
「抱っこ」
「いいよ。おいで」
手を広げて呼べば嬉しそうに飛び込んできた
「…足いたい」
むっ。と拗ねたような声で胸に顔を押し付けてくる
「収まるからね。大丈夫」
そっと湿布の上から足を撫でれば、びくっと大きく反応した
「痛む?」
ぶつけて痣になっているだけだとは思うがあまりに痛いようならちゃんと病院に行った方が良いかもしれない
「…さっきより痛くない」
「じゃあじっとしてたら収まるよ」
「ほんと?」
「うん。大丈夫」
そう言えば、すり。と頭をすり寄せてきた
機嫌が悪そうに見えたのは多分、不安だっただけだ。
安心させるようにゆっくりと背中を撫でていれば、小さく息を吐いて目を閉じた
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