アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
機嫌取り
-
「美味しい?」
「うん」
さっきからこのやり取りがずっと繰り返されている
一本ずつ、ゆっくり。
環と同じような食べ方をする結はやはり食事自体あまり得意ではないのだろう
それでも箸を止めることなく食べてくれていた
「このネギ、俺切ったの!」
「さっきも聞いたよ」
可笑しそうに表情を緩めた結を見て、髄分と心を開いてくれるようになったなと痛感する
その1番の影響元だと思われる鈴はソファでうとうとしていた
それでも、結が見上げればにこにこ笑って髪を撫でる。
寝ているのか起きているのかよく分からない
「ねー、美味しい?」
環のしつこ過ぎる問いかけに苦笑しながらテーブルに頬杖をついてこのゆっくりした温かい空間にほっと息をついた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
321 / 427