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決めたこと
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ベンチに座ると遠目だが自分たちの住んでいるマンションが見えた
視線を足元に戻して鈴が買ってくれたスニーカーを見る
「そろそろ行けそう?」
「…まだ」
「おんぶしてあげようか!」
「やだ」
「なんでー?それなら結も疲れないよー?」
「…歩く」
だってこんな人通りのあるところでおんぶなんて恥ずかしすぎる
誰が見てるかもわからないのに。
もう早く家に帰ってしまおうとベンチから降りれば、立ち上がったと同時にふらっとしてよろめいた
「…目眩?」
背中を支えられ、もう一度座るようにとベンチに戻された
「朝も酷かったって言ってたよね」
フルーツケーキの入った袋を隣に置いたと思ったら、正面にしゃがむように目の前に来た
「目、ちょっと診せてね」
目の下を引っ張られながら、目を見られる
「……おんぶ」
「え?」
「おんぶ!おんぶして帰る!」
くるっと反転してそのまま「乗って」と言うように背中を向けられた
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