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鈴のために
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「でもまさか来たいって言ってくれると思わなかったなー
ね、結」
「…ん」
「結も俺のいる教室から離れちゃダメだからね」
「…鈴を見に行くんだよ。離れない」
「嬉しい。張り切って授業しないと!」
何しよ、参加型にしようかな、どうしよう楽しみ。と俺をぎゅうぎゅうと抱き締めながら言ってくれた
授業というものがどれくらいの人たちが集まって行われるものなのか、怖いのか、怖くないのか、それも分からないけれどそれでも授業参観に行きたくて楽しみの方が勝っていた
「…お昼とか、持っていった方がいいの」
「いらないよ」
「服は何着ていったらいい?」
「んー、そうだなぁ。
あのグレーのやつは?でも決まりはないから好きなのでいいよ」
「わかった」
「不安?」
「…別に」
「俺の授業は化学だから、みんな参加できるような実験にしようかな。
少しでも結が緊張しないような空間作るから大丈夫だよ」
「緊張とか、…しないし」
口ではそう言いながらも、鈴の言葉に安心した。
実験なんてもちろんしたことがないし、最初は鈴の先生姿が見たいだけだったけれど、授業そのものにも興味が湧いてきてしまった
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