アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
報告 side鈴
-
side鈴
「お手本の、…教科書?」
「うん、教科書」
「それを見せてくれて、見たら色んなこと書いてあって」
「それって、これ?」
カバンから今日使った教科書を出す
「あっ…それ」
「見たかったらいつでも見せてあげる」
車の中で結とまた授業参観での話をしていた。
環のように元気に「楽しかった!!」というような性格ではないのは知っているけれど、こんなに色々教えてくれるということは楽しかったと思ってくれている証拠だ
部屋についても「それでさ」と途切れない話に、そんなに嬉しかったのかと心底可愛く見えてしまう
自然と優しい気持ちになって、ふっと笑みが溢れる
結の髪を梳けば、はっとしたように言葉を止めてしまった
「…お腹空いてるんでしょ」
「結の話聞いてる方が楽しー」
「でも、…さっきお腹鳴ってた」
「聞こえてたのー?」
クスクスと笑いが漏れてしまう。
頑張って話してくれているから聞こえていないものとばかり思っていたが、普通に聞かれてしまっていてた
「じゃあ、うどん作ろっか!」
「うん」
頷いた結を、思わず抱きしめてしまう。
もう何だか、結の全てが可愛くて仕方なかった
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
380 / 427