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「おいし?」
「うん」
小さな口にうどんが入った。
もぐもぐと食べている姿はいつ見ても可愛くてつい笑顔になってしまう
食事も最近は朝昼晩の時間帯で食べられることが増えてきた。
けれど、やはり結的には1日一食で充分らしい。
でも「食べてー」と騒ぐと少量ではあるけれど食べてくれていた
「鈴の家ってどこにあるの」
「ここからは少し遠いかなー」
「どっち側?」
「あっち!」
東側の方を指差す。
結はどこか納得したように頷いた。
「…俺行っても、本当に大丈夫なの」
「大丈夫!結の事は話してあるし!」
「話…?」
「うん。俺の大好きな子だよーって」
「っ、そんなこと…」
「みんな会いたいって言ってくれてるよ」
結は少し慌てたあと、きゅっと唇を噛んで言葉を発した
「……鈴のまわりは、みんな温かいね」
「確になぁ。
優しい人たちばっかりだよ」
本当に、俺の周りには優しくて温かい人たちが多い。
その中にもちろん結も入っている
俺の生まれた環境が温かかったったのはただの偶然でしかなくて、そう思えば周りの人たちへの感謝は数え切れない
自然と気持ちが温かくなる。
うどんをひとくち、ぱくっと食べた結をそっと見つめる
俺が今まで色んな人たちにもらってきた温かさを、今度は俺が結に与えてあげたいと思った
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