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鈴の家
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野菜の収穫を終え、家の中に入る
何だか足がカクカクしてしまって、壁に手をついて歩いていたらイスに座っていたはずの鈴のお父さんに突然抱き上げられた
鈴に抱き上げられるのは怖くないのに、他の人は、ダメみたいだ
でも、相手は鈴のお父さん。
嫌がるのは失礼だ。
「…っや」
そう思うのに、情けない声が出てしまって、気づけば体を離そうと押し返していた
「ごめんね。声掛けたんだけど、聞こえなかった?」
耳元で声が聞こえて、小さく震えた
鈴のお父さんは良い人だった。
今だって何か痛い事をされている訳じゃない。
それなのに、こんなにも怖いと感じてしまう自分が心底嫌になる
「フラフラしてるみたいだったから。
はい、ここに座って」
その言葉と同時に体が離れて、ソファに座らせてくれたのだと気づく
すごく優しい人なのに、俺は勝手に怖がった
「……ごめん、なさい」
小さな声で謝れば「いや、突然抱き上げて悪かった」と逆に謝られてしまった
もう、申し訳なくて俯いていたら鈴が隣に座った
「気にしなーい気にしなーい!」
いつものようににこにこして、そう言われる
膝の上に乗せられて、大きな体に包まれた。
その場所が俺は、すごく落ち着く。
「やっぱり全然違うな」
お父さんの声が聞こえて、顔を上げればコップに入ったジュースを差し出してくれていた
ありがとうございます。とジュースを受け取る
「だって結は俺の恋人だしー」
「…っな」
顔が熱くなるのがわかった
「はは、じゃあ敵わないな」
そう言って笑うと、頭を優しく撫でられた。
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