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今までのこと side結
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side結
今日は1日、鈴が帰ってくるまでの間にしたい事があった
それは、手紙を書くこと。
感謝の手紙、というものをこの前テレビで見て、それから俺もあれをやりたいと思っていた
鈴がよく、「お絵描きとかしていいよー」とためている紙に手紙を書くことにした。
こんなにたくさんあれば、俺の思っていることも全部、書けると思う。
鉛筆の正しい持ち方1つ分からないけれど、字が書けないわけじゃない。
『鈴へ
長くなると思うけど、最後まで読んでくれたら嬉しいです』
一旦そこでペンが止まる。
言いたいことは沢山あるのに、まとまらない。
でも、ちゃんと書くんだ。
まずは出会ったときのこと、次に話したときのこと。順番に、嬉しかったこととか感謝していることを書いていく
途中、何度も消しゴムで消したし、紙をぐしゃぐしゃにしたりしたけど、なんとかできた。
最後の方はもう、腕か疲れてしまってかなり筆圧が薄くなってしまった
「…っわ」
ほぅ。と顔を上げると目の前に鈴が肘をついて、こちらを見ていた
驚きで変な声が出る。
「ただいまー
必死に何書いてたの?」
時計を見ると7時。
時間過ぎるの、早すぎ。
「…手紙」
「こんなに沢山?」
「うん。…鈴に書いた」
「これ、俺に?」
こく。と頷く
順番に揃えて、できたばかりのその手紙を手渡した
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