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感覚
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布団は本当に温かくて体の力が抜けていくのが分かる。
けど、頭に貼られたやつがどうしても冷たい
「冷えピタなんだから取っちゃダメだよー?」
剥がそうとしたタイミングでそう言われ、手を止めた
声のする方を見ればキッチンに立っている鈴と目が合った
手を布団の中にしまい、横向きになる
しばらくそうしていると、布団のおかげでだんだん体が温かくなってきて、それと同時に眠気がやってくる
うとうとしていると、突然足先に何かが触れた
「……っや!」
突然の事で情けない声が出てしまって慌てて口を塞ぐ
「あー、ごめん。大丈夫。起こしたくなくてさ。怖いものじゃないよ。湯たんぽ」
「…別に怖がってないし」
「勘違いだった?」
そう言うと明らかに気を使われているような表情をして、でもごめん。って頭を撫でられた
「……うるさ」
そのまま背を向ければ、次は 湯たんぽ入れるねー。って声をかけられた
足にぽかぽかしたものが触れる
湯たんぽっていうのは、この温かいやつの事を言うのだろうか
「もう1個は抱っこしてな?お腹温まるよ」
ぽん。と渡されたのは毛糸みたいな布に包まれた温かいもの。
お腹に当てれば本当に温かかった。
足も、お腹も、体も。
15分前とは真逆で、全部が温かくなっていた
「おやすみー」
優しい声が耳に届くと同時に意識が遠のいていった
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