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病院
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「熱中症だね。…脱水症状も起きてるし体の熱も引かない。神崎さん働いてるし少しこっちで様子見るよ」
少し歳をとった医者にそう言われる
「入院ってことですか」
「そうだね。倒れてから時間も経ってたみたいだし危なかったよ」
「…大丈夫、なんですか?」
「あぁ。でもしばらくは体きついかもね」
「付き添いって何時までいていいんですか?」
「面会時間の7時までだね。」
「…分かりました。ありがとうございます」
頭を下げ、結の眠る病室に向かう
なんで1人にしたんだろう。
お昼に1回帰ればよかった。
そんな後悔が、頭の中をぐるぐると巡る
2度ほどノックをし、病室の扉を開いた
「…結、苦しい?」
聞こえないとは分かっていながらもつい声に出してしまう
腕に点滴を刺され、氷枕をひかれ、首元に湿布を貼られている。
横に座り、そっと手を握った
「……ごめんね。」
その言葉しか出てこない。情けなくて、目元が潤む
結が好きで、守りたいって思ったのに。辛い思いはさせないって決めたのに。
なのに、結はこんなに辛そうで。
今朝、抱きついて『早く行けば』って恥ずかしそうに言われたことが遥か昔のように感じる
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