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朝食を食べ終え、ゆっくりとした時間が流れる
アルビノの結のことを考えて昼間カーテンは閉めているけれど、その隙間から漏れる太陽の光がきらきらと光っている
「…俺、面白いことに気づいた」
珍しく結から話しかけられた
ちら。とこちらを見上た瞳と視線が合う
「何に気づいたのー?」
ソファから降りて、テーブルとソファの間に座る
近づけば、そこには俺があげた絵があった
「これ、…見て」
と、黒猫の方を指さされる
何だか楽しそうな結に俺まで楽しくなってくる
「この猫、足短い」
そう言うと、手で顔を隠して小さく笑った
その可愛い仕草に中々目を離せなかったが、結に「ちゃんと見て」と言われたのでその猫を見た
瞬間、俺も笑ってしまう
昨日の俺どうした。ってくらいに黒猫の手足が短い
色塗り中にはみ出してしまったくらいの短さだ。
「これは…短すぎ」
くすくすと漏れてしまう笑いに結もつられて小さく笑う
絵も面白いけれど、隣で恥ずかしそうに笑っている子が可愛い
絵ひとつでこんなに温かな気持ちになれることも早々ない
やっぱり、結が隣にいてくれるだけで俺はこんなにも違うんだなと心底思う
「ね、流石にこれは可哀相だから、付け足してあげてよ」
と、色鉛筆を渡してみる
「…俺?」
「うん!」
「色鉛筆とか、…持ったこともない」
恐る恐る受け取った結。
「手足、長ーくしてあげて?」
笑顔で言えば、うん。と頷いた
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