アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
鈴がくれるもの
-
「…眩しそう」
この猫は眠っているのに真上にこんな大きな太陽があったら眩しくて、目を瞑っていてもきっと頭に響くだろう
「この太陽は温かいだけだから大丈夫」
温かいだけの太陽。
「そうなの?」
「そうなの」
鈴がそう言うならそうなのかもしれない。
太陽は眩しいし目眩を起こしてしまうのであまり好きにはなれないが、温かいのはいいことだと思う
いつも昇ってくる太陽もそうだったらいいのに。
「…いいな」
「完成したらこれは結にあげるね」
さらっと嬉しいことを言われる
「いいの…?」
思わず顔を上げれば、にこにこ笑った鈴と目があった
「うん!あげるー」
大きな手が頭の上に置かれて、優しく撫でられる
「…ありがと」
何かを楽しみにするのは久しぶりなことだけれど、段々と完成していくその賑やかな絵に楽しみにならざるを得なかった
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
166 / 427