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思い
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「やっぱり持っていってたんだ」
優しく笑った鈴が「貸して」と言って手を出してきた
他の人はどうか知らないけど鈴になら渡しても破かれないと思ったから渡した
「ゆっくりでいいから飲んでみて!温まるよ」
空いた手にスープを渡された
いい匂いをさせながら湯気を出すスープに口をつける
それは飲むというよりはコップを傾けて唇についたのを舐めただけの行為。
「熱くない?」
「うん」
ちょうどいい温かさで、ぽかぽする。これを持ったまま布団に包まりたい
けどそれではびちょびちょになってしまうのがやる前から分かりきっているので諦める
「すこーし待っててね。これ借りるよ」
「破かないでね」
「破く訳ないでしょ。その逆だよ」
逆。ということは直してくれるということだろうか
もう一度スープに口を付ければ鈴は安心したように部屋から出ていった
「……温かい」
どこが温かいのかはわからない。
これを飲んだからかもしれないし、普通に温度が高いのかもしれない
分からないけれど、温かい。
温かいと痛みも和らぐようで、少しずつ痛みも引いてきた
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