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気持ち
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幸せな気持ちのはずなのに、辛そう。
難しい気持ちを抱える結に、何もしてあげられないことが情けない
結を見れば、壁によりかかって俯いていた
「…ゆい」
ぎゅっ。と抱きつく
「なに?」
「大丈夫だよ
そばにいるからね」
「…別に寂しいとかじゃない」
「わかってるよ。でも、そばにいるから、怖くないよ」
「…うん」
結の心が、気持ちが、寂しくならないように、辛くならないように、その隙間が埋まりますように。そんな気持ちで抱きしめた
「…ほんとくっつくの好きだよね」
そう言った結は困ったように笑っていた
その笑顔にほっとする。
「鈴のこと、どうして好きなの?」
肩の力が抜けた結に話し掛ければ、黄金色の可愛い瞳と目があって、それから「内緒」って言われた
人差し指を唇にあてた一連の動作は本当に綺麗だった
見とれていると、結に「環」と呼ばれた
「…想と付き合ってて、喧嘩したら捨てられちゃうとか、自分じゃないほうが良いのかなとか思うことってある?」
「…ん、あるよ」
「……怖く、ないの」
「怖かったよ
けど、想は俺のこと離さないって言ってくれた。そばにもいてくれるし、叩いたりもしないって、言ってくれた」
捨てられちゃうのは怖いけど、俺には想しかいない
今の俺があるのは全部想のおかげ。
感謝してもしきれない。
俺も力になりたいし、想がしてくれたように俺も支えてあげたい
捨てられるのは嫌だけど、もしそうなったとしても、想にされる事なら受け入れる。
それくらいの覚悟はある
それくらい、俺も想のことが大好きだ
「…環は想大好きだね」
「大好きだよ!
すっごくかっこよくて優しくて、もう、…好き!」
「俺も、…鈴すき」
「俺のことは?」
「環は友達。好きだよ」
「俺も、結すきー!!」
とってもとっても可愛い結に、もう一度抱きつこうと大きく手を広げた瞬間、リビングの扉が開いた
「何話してたの?冷えちゃうから部屋おいで?」
今さっき、散々好きだと言っていた本人が顔を出す
顔を見るだけで心があったかくなって、幸せな気持ちになれる
「結、部屋戻ろっか!」
手を繋いでリビングに戻った
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