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気持ち
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さっきと同じ説明をされて観覧車に乗る。
今回は心なしかスムーズに乗れた気がして嬉しい
「じゃあねー、これ!」
鈴は音楽を選んでいたようで、今回は俺の知らない曲だった
女の人の声で、可愛らしい曲調の歌。
リズムが良くて頭に残るような感じだ
「結!ここ座って!」
「…近い」
「おいでおいでー」
膝の上をぽんぽん。と叩いておいでと指示される
誰かが見ているわけではないし、鈴のそばにいるのは落ち着くから言われるままに膝の上に座った
「相変わらず軽い。夜ご飯たくさん食べようね!」
「うん」
会話をしているうちにどんどん力が抜けていってしまって、もう完全に体重を鈴に預けてしまっていた
「写真撮ろ!はい、チーズ!」
「…っえ、はや」
「カメラ見てー」
カメラを見ればケータイは3、2、1とカウントをしていた
秒数が0に近づくにつれて緊張してきて、丁度シャッターを切るときに服の袖で口元を隠してしまった
「結よくそうやって顔隠すよね。恥ずかしいの?」
こく。と頷く
「可愛い。綺麗な顔してるんだから恥ずかしがることないのに」
そう言いながらフォルダを確認した鈴が小さく笑った
「…何?」
目とか瞑ってしまっただろうか。
「結可愛すぎてにやにやしちゃった」
何それ。
「…見たい」
ケータイの画面を見せてもらえば袖で口元を隠した俺と、優しい笑顔の鈴。そして綺麗な夜景が写っていた
明らかに俺だけが浮いている。
鈴と夜景は綺麗に馴染んでいるのに。
「俺この写真宝物にする!」
「…消して」
鈴は嬉しそうだったけれど、俺としてはすぐに消してほしいほど恥ずかしかった
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