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決めたこと
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「どうしたのーっ」
くるん。と回されてソファの背に向けていた顔が鈴の方を向く
「なんでもない」
「じゃあ俺と遊ぼう?」
「…いいよ」
答えれば、強く抱きしめられた
それから手が頭へ移動して髪を梳いてくれる
鈴の温かさや匂いに胸がぎゅっと締め付けられた
「…遊んでるの?」
「今はねー、幸せになってる」
「…楽しい?」
「ふふ、楽しいよ」
優しく笑った鈴に今度は頬を撫でられた
その表情を見て俺はこの人が好きなんだと改めて思う。
鈴は出会ったときからずっと不思議な人だった
初めて会ったとき「わ、…白い」と言われてバカにされてるのかと思ったけれど、そうではなかったんだと分かって、出会ったその日に言われた
「部屋入ってもいい?」
という言葉。
あの時は何でそう聞かれたのか分からなかったけれど、目眩でふらふらしてた俺を気遣ってくれたのかもしれないと後になって思った
もうその時点で何故俺なんかに優しくするのかという疑問しかなかったけれど、本当は嬉しかった
それを素直に受け入れるのが怖かっただけで、嬉しかった。
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