アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
鈴の家
-
「いただきます」
みんなで挨拶をしてから食べる。
正直お腹は空いていなかったけれど、みんなと一緒に食べたくて箸をつけた
「結ちゃん天才っ!」
「…俺は何も」
「あら?頑張ってくれたじゃない」
妹さんとお母さんが褒めてくれる。
本当に俺は少ししか手伝えなかったのに、それなのに褒められると嬉しくなってしまう
「結は料理の才能あるかも!」
「…無いでしょ」
鈴の褒め言葉は大袈裟過ぎたので流石に訂正しておいた
夜ご飯を食べ終え、リビングのソファでテレビ見る
カチャカチャとお皿を洗う音が聞こえて、隣では鈴とお父さんの話し声が聞こえる
2階からは微かに妹さんの笑い声が聞こえた
何だかいいな。こういう雰囲気。
俺の父さんとお母さんも、俺が生まれる前はこんなに温かい家族だったのかな
俺がアルビノなんかに生まれたから、俺が生まれてしまったから、だから壊れてしまったのかな
でも俺は直ぐに売られたし、今頃は幸せに暮らしているかな
本音を言えば、売らないでほしかったとかそんな気持ちが無いわけではないけれど、鈴と出会えた今、そんなにお母さん達を恨んではいない
だって、そうじゃなきゃ、俺は鈴と出会えていなかったんだから。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
409 / 427