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26話
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「......いけると思ったんだけど。」
咄嗟に掴まれていない方の手で湊の口を塞ぎ、なんとかキスは免れた。
残念とでも言うような口ぶりには、もう呆れの感情しか出てこない。
「いきなりなんなんだよ。
そもそもここは外だろ?
やるとしても場所を考えなよ。」
ここは駅前で人だってたくさんいるのにそう思いながら口から手を離す。
だからこいつといるのは嫌なんだ。
(くそ、油断した......。)
ギリギリなところだったので、内心はすごく焦っている。
今だって心臓がバクバク言っていて、心地が悪い。
「また流されてくれないかなぁって思ったんだけど。」
無理だったねと笑いながら言う湊。
反省はしていないらしい。
「...あの時と一緒にしないで。」
キッと睨んでから「もう行くから。」と背中を向ける。
引き止めるようなことはしてこなかったものの、ずっと背中に視線を感じて居心地が悪かった。
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