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46話 –夜宵side–
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「...帰っては来てるな。」
玄関に脱ぎ捨てられた靴を見つける。
でもやっぱりいつもは揃えられているのに今日はバラバラに散らばっていた。
様子がおかしいのは一目瞭然だ。
俺も靴を脱いで二階に上がる。
心の何処かで焦ってしまって速足になってしまう。
冬麻の部屋の前まで来てノックをした。
「冬麻、大丈夫か?」
だが中からは物音1つしない。
(......大丈夫。
きっと、寝てるだけだ。)
さっきから悪い方へとしか向かない自分の考えを否定しながらドアノブに手をかけた。
「...入るぞ。」
ゆっくりドアノブを下げて開ける。
まず目に付いたのは青白い顔でベットに横になっている冬麻だった。
「ッ...!冬麻⁉︎」
まさかと思って近づいて手首を確認する。
しかし、リストバンドを外して確認して見ても特に新しい傷はなかった。
その事実に安心しながらもう一度冬麻の顔を見る。
顔色こそ悪いものの安定した寝息を立てているので少し安心した。
リストバンドを元に戻して、俺は冬麻の部屋を後にした。
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