アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
57話
-
頬に当たる髪がくすぐったくて身じろぐと耳元で小さく「兄さん...。」と呟かれた。
なんでこうなったのかと考えながら逃げ道を探す。
でも腕を拘束されて股の間にも足を入れられているから逃げるのは無理だということがわかる。
困り果てて目線を彷徨わせていると首元に違和感を感じて目線を落とす。
すると真空が何故か僕の着ている服のボタンを外そうとしているのが見えた。
「ちょ...!真空⁉︎何して......!」
慌てて止めようとしても止まってくれる気配はない。
そうこうしているうちに、第3ボタンあたりまで外されてしまう。
「真空ッいい加減に...」
いい加減にしてと抗議しようとした瞬間、真空と目があった。
以前見たときと同じ暗く濁った目。
それを見た途端声が出なくなる。
「.........冬麻。」
ポツリと僕の名前を呟いた真空は再び僕の首もとに顔をうずめた。
それとともに襟部分を手で引っ張られる。
首に直接真空の息がかかってくすぐったい。
すると
「ひっ......な、なに⁉︎」
首に生温かいものが這う感覚がした。
状況が飲み込めずにいるとチュッという音が聞こえてきた。
「ま、そら...?何してるの?」
聞いても返事は返ってこない。
代わりに首元に鋭い痛みが走る。
「いッ...⁉︎」
(何、今の......?)
いきなりのことに困難して「まそら...?」と情けない声が出てしまう。
するとやっと目線を向けてきた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
61 / 79