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61話 -夜宵side-
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チラシを配り終えてから周りを見渡すと、さっきまでいたはずの場所に冬麻がいなかった。
離れたところにでも言ったのかと思いスマホへメッセージを送る。
しかしいつまで待っても既読がつかない。
(まぁ、冬麻がスマホ見ないことなんて今に始まったことじゃないしな。)
諦めて一度クラスに向かう。
すると扉の前に俺と同じくらいの身長の男が立っていた。
よく見るとその目の前に八島がいて何やら話しているようだ。
知り合いかと思い少し離れたところで見ていると八島と目があった。
「あ、黒川ちょうど良かった!」
そう言いながら手招きをされる。
すると八島の目の前に立っていた男もこっちを見た。
(うっわ...イケメン。)
あまりに良すぎる顔の整い方に驚く。
芸能人かと思うほどだ。
でもなんで今俺が呼ばれたのかわからない。
とりあえず近くに寄ると八島が口を開いた。
「なんか、このイケメンくんが渕瀬に会いたいみたいなんだけどどこにいるか知らない?」
「......冬麻に?」
その単語に疑問を抱く。
冬麻を知っていると言うことは中学校あたりの知り合いだろうか。
でも冬麻は中学時代、親しい人間はいなかったって言ってたはず。
(......真空って奴か?)
いや、でも確か以前冬麻が言っていた。
《僕と真空は、眼の色しか似てないから...。》
目の前の男の眼は赤...。
なら違うのか......。
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