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結局最後まで鼻息荒くしながらエロい目で見てくる奏志と家に帰り、案の定玄関先で勢いよく押し倒された。
いまだかつて玄関から普通に進めた事が一度もない。
「――高瀬くんっ、高瀬くんっ」
「だから名前…」
もう興奮しすぎて俺の言葉が届かないらしい。
ずっと触りたかったんだと、大好きなんだと必死に懐く大型犬のごとく覆いかぶさってくる。
「可愛い、可愛い…っ。大好きっ」
切羽詰ったように言われて、こっちまで急かされるように甘い疼きが駆け抜ける。
可愛い、なんて最初は本気で受け入れがたい言葉だったのに、コイツに言われるなら最近はそこまで悪い気はしない。
抱き締められて耳や頰に数度口付けられた後、すぐに唇にキスされた。
急くように入り込んできた舌に自分の舌を絡め取られ、きつく吸い上げられる。
「――っ」
ビリ、と腰に突き抜ける堪らない気持ちよさ。
どうしても力が抜けてしまう。
自分が腰砕けにさせてやろうと思っていたことなどすっかり忘れて、されるがままにキスを受け入れてしまう。
俺に伸し掛かって触れてくる奏志の手はもう服の中に入り込んでいて、ずっと待ち望んでいたんだというように身体を撫でられる。
服を脱がされそうになって、ちょっと待てとその胸を押した。
「ほ、本気でこんなとこですんのかよ…」
「……っ」
焦れたような表情の後、ふわっという浮遊感が訪れる。
軽々とまさかのお姫様抱っこをされて、自室へと連れていかれた。
無言で視線を前に向ける奏志の喉元を、心臓バクバクになりながら見上げてしまう。
やばい。ちょっと、心臓がマジでやばいんだが。
散々煽っておいて、ここにきて緊張しまくってるとか。
だが本気で太鼓のごとく鳴りまくる心臓のせいで、お姫様抱っこだとかがっつきすぎだろとか目がマジ過ぎて怖いだとか、ツッコんでる余裕がない。
ベッドに降ろされて、すぐに上に伸し掛かられる。
ドロドロに口端から唾液が滴るほどキスされながら、シャツをたくし上げられる。
「…っあ」
顎に伝う唾液すら逃さないと舐め取られ、そのまま身体へ滑るように唇が移動する。
ちゅ、ちゅと熱い唇に数度口付けられたが、ふと何かに気付いたようにそろりと身体を撫でられた。
「あ…た、高瀬くん、ごめんなさい」
「…え?」
「痕…こんなに付けてしまって」
ああ、と気付く。
卒業式2日前に、ヤケを起こした奏志に付けられた無数のキスマーク。
俺のものなんだと、絶対に逃さないんだという意思表示。
「いいよ。お前に付けられた痕だから」
「――っ」
目の前の顔がカッと赤くなって、再び身体に口付けられる。
唇で身体の線をなぞられ、ヘソを舌先でくすぐられる。
むず痒い感覚にふふ、と息を漏らして油断をしていたら、空いた右手が胸の突起を掠めた。
「…あっ」
ビクリと肩が跳ねる。
俺の反応に気を良くしたようにキュッとそのまま乳首を摘まれた。
愛撫するように指先で捏ねられて、思わず奏志の服を掴んで耐える。
明らかに今までとは違う、はっきりとした身体を重ねるための行為をされて、羞恥に顔がぶわっと熱くなった。
指先で弄るだけでまさか終わるはずもなく、すぐに熱い唇に吸い付かれる。
意図を持って動く舌の動きに、ビリビリとした感覚が駆け抜けていく。
「う…そこ嫌だ」
「ん、大丈夫だよ。気持ちいいね」
嫌だと言ってるのに、子供をあやすような返答が返ってきた。
執拗にそこを舐めながら、奏志の手が俺のズボンを脱がせに掛かる。
やばいと。マジでこのままセックスすんのか、と。
頭の中で男同士なのに本当にいいのか、とか今更葛藤してしまう。
ズボンを下げられると、晒されたボクサーパンツの上へ思いっきり鼻先を押し付けられた。
スウ、と匂いを嗅がれてギョッとする。
「――ちょっ…おい嗅ぐなっ。さすがに恥ずかしーんだよっ」
「…はぁ、高瀬くんの匂い…っ。好き。愛してるよ」
頭のネジが一本どころか全本どっかに吹っ飛んでいったらしい奏志は、もう俺の言葉に聞く耳を持たない。
本気で本能全開の動物みたいながっつかれ方だ。
下着の上から唇で触れ、愛おしむように食まれる。
「――あっ、待てっ…待てって…」
なんだかんだすぐに硬さを持って下着を押し上げたそれに、恍惚とした表情をされる。
こんな全力で興奮されて、本気で食べられてしまいそうだ。
あんなに煽っておいて心の準備は出来ていたはずなのに、それでもいざするとなると動揺が隠せない。
いや違う。俺はもっとコイツが真っ赤な顔で照れながら触ってくるのかと思っていた。
だから俺が腰砕けにしてやって少しずつリードしてやろうかと思っていたのに、こんなに全開でがっつかれるとはぶっちゃけ思って無かったこともないが、まさか現実になろうとは。
「脱がせるね」
「…ま、待てっ」
待てが出来ない駄犬は、聞いているくせに俺の下着を勝手に摺り下げる。
ずるっと下げられて、外気に晒されたそれは何だかんだ言っても完勃ちになっていた。
そりゃまあ、刺激されりゃ勃つんだからしょうがない。
「……っ、綺麗。可愛い」
思わず、といった様子で呟かれる。
めちゃくちゃガン見されて気まずさに視線を彷徨わせてしまったが、いやちょっと待て。
可愛いってなんだ。俺のサイズ見て言った言葉だったらブッ飛ばすぞ。
大きくはないが人並なはずだ。たぶん。
なんて思っていたら勝手に人の勃起を口に含もうとしたから、慌てて身体を押す。
「だ、だから待て。待てって…っ」
「な、なに。食べたい。舐めさせて。お願い」
息を荒げながら率直過ぎる懇願をされた。
ああくそ、好きな奴にこんな事言われるとか目眩がしそうだ。
真っ直ぐに見上げる視線に早く、と強請られて、どうしようもなく羞恥がこみ上げる。
男に自分のモン舐めさせるとか、いいのか本当に。
俺の今までの固定観念を塗り替えられる出来事の連続に、頭が混乱する。
「…っも、もう無理っ」
待てない、とばかりに腰を引き寄せられたから、慌てて俺は口を開いた。
「分かった。分かったからっ。ちゃんと舐めさせてやるからちょっと待てっ」
「な、なんでっ」
「いやだってお前…」
鼻血出てんだけど。
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