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ちょうど開校記念日という遊園地には最適の休日があったため、俺達はその日に遊びにいく計画を立てた。
当初は4人でという話だったが、一抹の嫌な予感を感じたので亜美ちゃんにもう一人女子を追加してもらった。
まあ遊園地は人数多いほうがいいし。
「やっぱりな。絶対来ると思った」
「ご、ごめんね。遊園地の話したら、楽しそうだってユキが…」
「やあ、梅乃くんこんにちは。絶好の遊園地日和だね」
その猫かぶりいつまで続けるつもりだ。
ニコニコと顔を綻ばせて当たり前のように真島の隣に現れた貞男は、ただし目は笑っていない。
どうせ来ると思ってたから、そのつもりでメンバー合わせしておいてよかった。
男女比率を合わせるのは合コンの基本だ。
「貞男はあれか。真島の保護者か何かか?」
「梅乃くん、その呼び方止めてくれるかなあ。俺は奏志の事を心配してるだけだよ」
「…なんか、二人共名前で呼び合っててずるい」
もう真島のことは放っておこう。
亜美ちゃん達と合流する。
気温が上がってきたここ最近、女子の私服は露出度が高くて最高で困る。
適当にみんなで盛り上がれる話題を振りながら、わいわいと遊園地へ向かった。
入園前には初対面の女子ともそこそこに打ち解けていて、さてここからというところでクイと腕を引かれて振り返る。
「うめちゃん、今日はありがとね」
こそっと亜美ちゃんに耳打ちされた。
いやいや、こちらこそ可愛い女の子連れてきてくれてありがとうございます。
なんて心の中で思いながらも、ニコリとどういたしまして、と返す。
女友達とキャッキャ言いながら入園していった亜美ちゃんを見送りながら、さてどっちの女の子とお近づきになろうかなーなんて品定めをする。
と、いきなりドスッと背中を蹴られた。
「下心ミエミエなんだよ。ゲス野郎」
貞男だ。
一番後ろに立っているのをいい事に、さらっと化けの皮剥いでんじゃねえ。
面倒くさいから一生猫かぶってろ。
「お前また奏志を客寄せパンダにしようとしてんのかよ」
「おいおい、誤解すんな。今回は不可抗力の産物だ」
「…お前日本語の勉強したほうがいいぞ」
お前は人付き合いを勉強しろ。
とはいえ、今回貞男の敵は俺だけじゃない。
しかも俺と違ってかなり誠実に真島を好きな女の子だ。
それに行きの会話の感じで分かったが、どうやら亜美ちゃん以外の女子二人は、亜美ちゃんが真島を好きなことをちゃんと知っている。
つまり協力体制はばっちりということだ。
ちょっと面白そうなのでそれを貞男に教えてやったら、それぐらいなんだと完全に泳ぎきった目で無理矢理ふんぞり返っていた。
なんかちょっとこいつが可愛いく思えてきた。
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