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身体が熱い。
心臓がどうにかなってしまいそうだ。
ずっと求め続けていた体温に、ようやく抱き締められている。
どうしようもないほど焦がれていた真島の手のひらが、するりと俺の両頬を包み込む。
「…顔、よく見せて。ずっと会いたかったんだよ。ずっと、高瀬くんのことを考えてたんだよ」
甘い言葉に頭が痺れる。
息が上がっていく。
真島は切なげに蕩けた表情で俺を見つめたが、ふと身体を強張らせた。
「…なに。どした」
何かに気を削がれたような真島の仕草に、夢心地のような気分からふと呼び覚まされる。
「…い、いつもと匂いが違う。お、女の子の匂いが…」
犬かお前は。
だが思わずと言った様子でこぼれてしまった言葉に、俺はがばっと真島の身体を離す。
その行動に焦ったように真島が目を見開いた。
「あっ――ご、ごめ…別にいいんだっ、一緒にお祭り行ってるの知ってるし…っ」
慌てて取り繕うようになんか言ってる真島の手を取ると、俺はその手を引く。
「え――?」
そのまま歩く俺に引っ張られる形で真島が追いかけてくる。
俺は黙って浴室に入り込むと、シャワーを捻った。
そのまま服も脱がずにザーッと頭から勢いよく水を浴びる。
「――えっ、だ、ダメだよっ。風邪引いてるのに…っ」
コイツはまだ俺が風邪引いてると思ってるらしい。
そんなネタもう忘れてたっつの。
容赦なく服も髪も何もかも全てがあっという間に水浸しになったが、俺は気にしなかった。
「いいから。今はお前に余計なこと考えて欲しくない」
そう言って真島の手を引く。
一緒に真島まで水が掛かったが、真島は気にせず再び俺を抱きしめてくれた。
シャワーの水はざーっと冷たいままだったが、元々冷房もついてないこの家。
酷く昂ぶりきった身体にはちょうどいい冷たさだった。
それからすぐに真島に唇を奪われて、食いつかれるように舌を絡め取られる。
ずっと、ずっとこうしたかったんだと、酷く飢えていたようにがっつかれる。
俺の身体をかき抱くようにしっかりと腰に回る手と、頭に回ったもう片方の手が口付けをより深くさせていく。
どうしようもなく気持ちよかった。
頭の芯が酷く熱を持って、ぐらぐらとして立っている感覚さえ分からなくなる。
必死に真島の身体に手を回して縋り付く。
もっと欲しい。
もっと、もっと触れたい。
真島も考えていることは同じようで、苦しそうな瞳が俺を捉えている。
「高瀬くん、愛してる。…愛してるよ」
耳に吸い付かれて、舌で舐めあげられた。
生々しく濡れた感触に、ヒクリと肩が跳ねる。
そのまま急くように首筋や顎にまで口付けられ、余すところなくキスをされる。
「――っ」
堪らず真島の胸に抱きついて頬を寄せる。
急激に注ぎ込まれる深い愛情表現に、全く頭がついていかない。
「…っ可愛い。好き…っ。はぁ、我慢できない」
もうお互いびっしょりで、きっと俺から女の子の匂いは消えているだろう。
真島の手が俺の身体を確かめるように一度撫でて、だがすぐにシャツの下へその手が滑り込む。
「…あっ、何――」
直接肌に触れられた手のひらの感触に、思わず身体を強張らせてしまう。
だが真島は余裕がないようで、荒々しく俺の身体に触れて、かと思ったらシャツの上から口付けられる。
「脱がすよ」
言いながらシャツをたくし上げられた。
俺はもういっぱいいっぱいで、良いも悪いも答えられなかった。
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