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折のお説教タイム3
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あれから残りの2限を受け終えた僕らは一緒に帰ることになった。
折は「彼氏が別の友達と帰るらしい」と言っていたから、久しぶりに二人で駅までの道を歩く。
なんだか、本当にここ最近折と帰っていない間に色々あったから懐かしい感じと不思議な気持ちでいっぱいだ。
ちらっと隣を見ると折が笑顔で彼氏との惚気話を話している。
幸せそうで本当になによりだ。
さっきは折に少し怒られたけど、ああいう話を話しても真剣に聞いてくれて本当、折と友達になれてよかったなぁ
そんなことを考えながら、折の話も片耳にいれながら歩いているともう駅だった。
折「翠?」
僕「ん?」
折「…元気?」
僕「えっ、うん」
折がそんなことを聞いてくるのは珍しい。
僕の顔何か変だったんだろうか
僕「え、なんで?急にどうしたの?」
折「…」
折が黙るからその続きが早く知りたくてたまらない。
一体どうしたというのか。
折「そりゃそうだろうけど、元気ないからさ」
僕「えっ、そう?」
折「うん。
体とかじゃなくて、心がしんどそうだよ」
" 心がしんどい "
初めて聞いた言葉ではあるけど、何となくわかるような気がする。
心の中がぐちゃぐちゃで、答えが出なくて気持ち悪い。
僕の気持ちは結局どこへ行っちゃったんだろう
僕「………ありがとう。大丈夫だよ」
折「絶対、ぜっったい無理しないでよね。
なんかあったらすぐ言ってよ?」
僕「うん。ありがとう折」
折のこういうところが本当に大好きだ。
どんなことがあっても見放したり突き放すことせず、相談まで乗ってくれる。
最高の友達だ、ほんと。
僕は心の中でもう一度折に「ありがとう」と言うと、運良くちょうど停車した電車に乗り込んだ。
折に話を聞いてもらえてなんだかすごくスッキリしたし、うれしいのはうれしいんだけど
やっぱり僕の心の中はまだモヤモヤが残ってて、これからどうしようと考え込んでしまっていたのだった。
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