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事件発生3
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僕は思わずその名前を呼びそうになった。
でも今そんな事をしたら僕もどうなるかわからない
(と、とりあえず110番………)
かけようとした瞬間、いつのまにか3人の男が修平にひらひらと手を振り笑いながら消えて行った。
修平「………うっ………」
靴の汚れなどでドロドロになった服
殴られまくったのか、血で濡れた顔
体が痛んで動けず辛そうな声
全てが衝撃で、
修平のそんな姿初めて見るからとにかく辛かった。
僕は思わず修平に走り寄る。
僕「修平っっっ!!!!!」
しゃがみこんで修平の顔をゆっくり上げる。
目を合わすと最初は焦点が合わなかったが、しばらくすると目が合い、僕がさっきの連中ではないと気づくとホッとしたような顔をした。
修平「……み、どりなのか……?」
僕「!うん!!そうだよ」
久々に呼ばれる僕の名前。
なんだかこっちが辛くなってきて目に涙が溜まってきた。
僕「だ、大丈夫?あの人たちは何?」
修平「……」
修平は俯いたまま何も答えない。
でも答えてくれなくてもわかる。
あの連中はかなりヤバそうな奴らだということくらい。
とりあえず、修平を家まで送らないと。
ん?まてよ
この前、美奈さん(修平の母親)修平が家に帰って来てないって言ってたよな………?
僕「…家に帰ってあげたほうが…
って帰ってないんだよね?」
修平「………」
しかもこの状態で帰ったってさらに美奈さんを不安にさせるだけだ。
今日は僕の家に呼ぶ事にしよう。
僕「僕んち来る?」
修平「…」
僕「….来て、僕んち」
修平「……すまない」
やっと喋ってくれた。
すんなり受け入れてくれるところ、きっと自分の家には帰り辛いんだろう。
傷ついた体を早く、なんとか少しでも楽にしてあげたい。
僕は自分の肩に修平の腕を回すと、
よいしょっと修平を立ち上げた。
(お、重い…)
そりゃそうなんだけど……
修平は重そうに体を前のめりにしながらゆっくり歩き出す。
家までの道を2人でゆっくり歩く。
すれ違うご近所さんから凄い視線を浴びたけど、
いまはそんなのどうでもいい。
やっとの思いで家まで連れて行くと、
修平を風呂に入れることにした。
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