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大丈夫だよ3
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頬を伝う涙を修平の指で優しく拭われて、
いきなりの出来事に息を呑んだ。
ドクッ
あの頃の記憶が、一瞬
パッと蘇ってくる。
『男とは無理だわ』
そう言って拒絶されたあの日のこと。
泣きじゃくりながら歩いた家までの道。
家に入った瞬間苦しすぎてドアにもたれ泣き続けた自分。
あの辛かった気持ちが、
初めて修平から冷たい視線を向けられて冷え切った心が、
全部全部蘇ってくる______________
パシッ
僕「_______あっ」
気付いた時には修平の手を、はたいてしまっていた。
僕「あ、ご、ごめん…」
修平「………」
修平は何も言わずに僕の目を一瞬見た後、俯いた。
修平「悪かったな……勝手に触って」
そう小さな声で呟くと、修平は僕の横を通り抜け
風呂場から出て行ってしまった。
少し足を引きずっていたから手を貸そうとしたけど
余計気まずくなるだけだろう。
-あの日、僕のことを拒絶したくせに-
-今更になって優しくするな-
そんな思いがグルグルグルグル頭の中で渦巻いてる。
ただただ辛かった。
あの日のことを思い出すとともに、
やっぱり僕は、まだ修平のことが_______…
そう考えてしまう自分の思考が、
いや、自分が、嫌いだ______________
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