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Story4~黒木side~
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もしかしたらずっと不幸な人生を送ってきて、幸せを掴むのは死ぬ間際かもしれない。でもそれでいいと思う。
きっとそのひとつの喜びが何倍も嬉しく感じるよ。少なくとも私はそう思う!
んーと、ちょっと長くなっちゃったね。
もう少しだけ!付き合って!
最後に...「これからの事」
渚くん。何度言っても感謝しきれないんだけどもほんとにありがとう。
出会えて良かったよ。出会ってくれてありがとう。
渚くんは私とは全然違う。
頭もいいし真面目だし優しいし、絶対これからでも成功すると思う!
口下手な私とも話せるんだもん。いっそ教師なんてどうかな!
って私がなりたかった職業なだけなんだけどね(笑)
頑張っても成績あがらなくて、人付き合いも下手だから諦めちゃったんだけどね。
凄くいい仕事だよ!
でもまぁ教師じゃなくても渚くんはこれから変われるから。まだ7歳なんだからね!
やりたい事とか頑張りたい事とかなかなか見つけるのは大変だと思うけど大丈夫。
そんな渚くんにいい所を紹介してあげよ〜う!
「○○県○○市○丁目○-○
○○番○○通り○○○」
ここに行ってみて。そこに私の妹がいるんだ。ちょっと不思議ちゃんだけどいい子だから大丈夫だよ。
伝えてあるから名前を言えば伝わるよ。妹に悩みとか相談したり、職業紹介をしてもらったりしてさ、私は隣にいれないけど渚くんが困らないようにしてくれると思う。
妹はそれが仕事?趣味?なのか分からないんだけどよくやってるから上手いと思うよ〜私が孤児院に来たのも妹の紹介だしね。
だから渚くんは大丈夫。絶対上手くいく。
失敗ばかりだった私が言うのもあれだけど...。
私はどこにいても渚くんの幸せを願ってるし、それはずっと変わらないことだよ。
どんな自分でも好きだって言ってくれる人がいると安心しない?
私は安心する。よく言ってくれた人がいたから...。
それは嘘だったけど。それでもその時は凄く嬉しかった。
だから私が渚くんのそれになる。本当にその通りだし嘘はついてないよ。
信じてくれるかは渚くん次第だから私からは他に何も言えないけど、でも信じてくれたら嬉しいな。
渚くんの力に少しでもなりたいから。
さて、ここまで読んでくれてありがとう。
難しいことばっかり書いたけど渚くんだったらきっとわかると思って書いたよ。
あとね、これだけは絶対に言おうと思ってたんだ。
私の名前...下の名前しか言ってなかったよね?
私の名前はね、河合美穂。
妹が河合美那。
多分読めるよね?かわいみほ、かわいみな。
今更だけど言っておきたかったんだ。
渚くん大好きでした。出会ってくれてありがとう。さよなら。
___________
それが美穂さんが残していった手紙だった。
河合...かわい...河合美穂...。
小さい俺には分からないこともあったけど、沢山のことを見てきたおかげが大体の事は理解出来た。
自分に都合よくまとめると...俺の幸せを望んでくれてる。好きだと言ってくれてる。
そんな風になってしまう。
けどそれでもいいかな。美穂さんは隣にいなくなってしまってもその言葉が支えになるなら...分からないままでいいのかも。
失ってから気づくものがあるって言うけどほんとその通りだと思う。
むしろ失わないと分からない。
きっと俺は、綺麗で優しくて、口下手で不器用だけど一生懸命で努力家。そんな素敵な人に...。
____恋をしていたんだ。
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