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story35
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「ごめん。ちょっと取り乱した。気にしないでね」
『な、なんでこんな』
「なんでもないよ。あ、俺は作業の続きするから珂神は気をつけて帰れよ?」
何事も無かったかのように書類を広げ出す。
だが、その顔に光は見えなかった。
『お前、やっぱり何かあって...』
「だからなんでもないって。顔近づけたら珂神が拒否しないからつい興奮してキスしちゃっただけだし♪」
『うわ...』
「そうゆうことだから早く帰れよー?お家厳しいんだから」
『でも...』
なんでここまで気になるのだろう。
さっき深くは干渉しないと言った。それに黒木に何かしてやる義理もないはずだ。
もし黒木が何かを抱えていたとして、それを俺に話す理由もないはずだ。
けど。
『な、にか...。あったなら話してみれ、
ば?楽になるかもだし。出来ることならしてやるし...』
何を言っているんだろう。
自分から何も聞かないと言っておいて。
黒木も驚いた顔をしている。やっぱり言わなくてよかった。最近の俺はどうかしている。
「...出来ることなら、なんでもしてくれるの?」
『い、いや。なんでもっつーか。ええと』
「じゃあさぁ、セックスしない?」
『...せ、せっ!?』
顔がどんどん熱を持っているのが分かる。
まさかそんなこと言われるとは思わなかったし、何故そんなこと?
俺と黒木はセフレでもないのに。
『い、いやに決まってんだろ!!なんでもっても限度っつうものがっ!』
「一回シたことあるのに?」
『っ!!そ、それとは関係っ...』
「ふふ、顔真っ赤。俺のために何かしてくれようとしてるんだよね?ならいいじゃん」
『だ、だからそれとこれとは別でっ!わっ!?』
次の瞬間、机にどんっと押し倒される。
先程まで黒木がまとめていた書類やらなんやらはドサッと床に散らばってしまった。
そんなことを気にする様子もなく黒木は笑顔で見つめてくる。
「ねぇ?珂神。いいでしょ?」
その笑顔はとても黒い。
いつも見る""黒木渚""ではなく、そこにいるのはただの""男""だった。
今にも、取って食われるような...。
『痛っ、は、離せよ。腕いてぇ』
「逃げられたくないから離さない。なんでもしてくれるって言ったのは珂神だろ?」
『はぁ!?なんでもとは言ってな、んぅ!?』
まるで俺に言葉を口にさせないとでも言うように、キスをされる。
前にシた時とは違う。一方的で激しいキス。
『やっ、あっんん。ふぁ...』
「んっ...」
『し、舌、やめっ。んぁっ』
どんどん激しくなるそれに、頭がボーッとする。身体中が熱に呑まれるみたいに、ただそれだけしか頭に入らない。
息ができなくて苦しいのに、本当はこんなことしたくないはずなのに、なのに上手く腕に力が入らなくて押し返せない。
「ごめん」
突然黒木がそう言ったかと思うと、俺の足と足の間に太股を滑り込ませ、上にグイッと押される。
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