アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
休日 2
-
朝食後、食器をキッチンへ持って行くと律兄ちゃんが洗い物をする傍ら、僕はギブスが外れるまでの間、夏休みは本ばかり読んで過ごしていて本が積み重なった所から、まだ読んでないのがないかと漁った。
でも、それはどれも読み終わった物ばかりで図書館で借りようかと思ったが今日は閉館日だと気づく。
今日は天気もいいし、散歩ついでに本屋でも行こうかと思った。
「律兄ちゃん僕、出かけてくる。」
「ん?何処行くんだ?」
洗い物の途中だった律兄ちゃんが手を止めて僕を見る。
「本屋さんに散歩ついでに行ってこようかと。」
「なら、オレも行く。」
律兄ちゃんは食器を全て洗うと準備を始める。
久しぶりに律兄ちゃんとのお出かけだと僕は嬉しくなって鞄を持ってソファーで律兄ちゃんを待つ。
着替えて髪をセットした律兄ちゃんがリビングにやって来た。
「雫、本屋以外にどっか行くとこあるか?」
「ううん、ないよ?」
「じゃ、映画でも行くか?」
そう言って、長方形の紙を顔の横でヒラヒラとする。
渡された物を見てみれば1ヶ月ほど前に公開された映画のチケットだった。職場の先輩が彼女と行く予定で買ったらしいが、観に行く前に彼女が友人と見てしまったらしく『いらんからやる』って貰ったんだって。
「そろそろ終わるから、ついでに行くか?」
もう一度チケットを見れば僕も気になってた作品だったから笑顔で頷いた。
映画も本屋も揃ってる方がいいだろう。と言う律兄ちゃんの提案で大型ショッピングセンターに行く事になった。
律兄ちゃんの所有するセダンで走ること30分。
平日といっても夏休み期間になる為か僕と同じ学生や主婦っぽい人が多くいた。
上映時間を車で中で調べたら、お昼前で時間まで結構あったから先に本屋さんに行く事になった。
僕は迷うことなく目的のコーナーに行くと新刊から面白そうなのはないかと物色していく。
律兄ちゃんも僕に着いてきて僕が物色する横で本をペラペラめくって置いてめくっては置いてとしていた。
「律兄ちゃん、気になる所あったら行ってもいいよ?」
「ん?…そうか?1人で大丈夫か?」
兄ちゃんに僕に付き合わせるのは悪いと思って言えば、何処かで聞いた事のある心配をされた。
「ぅ゛、…律兄ちゃん!僕、子どもじゃないよ!!」
僕が怒って言えば律兄ちゃんは、悪い悪いと言って僕の頭を撫でて雑誌コーナーにいると言って歩いて行った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 59