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雨を眺めていると車のドアが開き司が帰ってきた。
「悪い、佑月待たせた。」
「ううん、大丈夫だよ。」
「ん?なんだそれ」
僕が持っていた飴細工を見て司は疑問に思ったんだろう。
一緒に来た時は持っていなかったから。
「九条さん?って人に貰った。」
「九条が?」
「うん、九条さんがね!僕がいつか食べてみたいと思ってたお店の飴を僕にくれて少し話したんだ。」
「そうか、良かったな、」
「うん!……あ、、」
そういえば、司が組員の人と2人きりになるなって
言ってたの忘れてた。やばい…。
そう思って司の顔を見るといつもの司に見えたが、
よく見れば少しだけ怒っているような顔をしていた。
「あの、、司…約束破ってごめんなさい。」
「別に謝らなくていい。」
「でも、、」
「ほら帰るぞ。シートベルトしろ」
「あ、うん。」
何もなかったかのようにされ、司はそのまま
エンジンをかけて家に向かって運転した。
その道中で僕たちがこれ以上話す事は無かった。
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