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海へ行った次の日の朝のことだ。
急に司は僕の名前を叫んでとても怖い顔で
こちらに向かってくる。
「おい、佑月!」
「な、なに…」
「これはなんだ?」
そう言って差し出されたのは
昨日僕が、司が寝たのを確認してこっそり引き剥がした包帯だった。
包帯はちゃんとゴミ箱に捨てたはずなのに
なんでバレてるの…
「包帯です…」
「そんなのはわかってんだよ。なんで捨ててあるんだって聞いてるんだ。」
「…。」
「なんとか言ったらどうだ?」
「ごめん…なさい…」
「謝れなんて誰も言ってない。」
「はい…」
邪魔で外しただなんて…口が裂けても言えない。
怖すぎる!
こうなったら寝室に逃げるしかない…
「おい、佑月?どうなんだ?」
「ご、ごめんなさいっ!!!」
そのまま一言だけ叫び僕は必死になって
寝室まで走り込み、入った瞬間鍵を閉めた。
これで暫くは怒られない…はず。
そう思って、僕はこの部屋に
引きこもることにした。
すると鍵を閉めた向こう側から司の声がした。
「そうか、お前は俺がせっかく寝る前に変えてやった包帯を捨てた理由さえ言わずに、逃げるように引きこもるんだな?」
「…。」
「佑月、俺は自分がやった事が無駄になるのが一番嫌いなんだ。覚悟があるならいい。後で覚えておけよ。」
その声はいつもよりドスが効いていて
ドア越しからでもわかる司の威圧がものすごい伝わってくる。
ああ…どうしよう。
逃げてきたはいいけど、余計に怒らせちゃった。
もうどうにでもなれ!!
幸いベッドはあるし、僕は寝ます。
起きたら少しはマシになっているはず…
どうか神様、司の怒りをどうか収めてください。
…お願いします。
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