アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
43
-
「佑月」
「ん…なに?」
「仕事が入った。だから家を出なくちゃならない。」
「わかっ…た。」
前回のお留守番は…しっかりできなかったから
今日は我儘言わずにちゃんとしよう。
そう思ったのに司はさらに話を続けた。
「1人が嫌なら一緒に来るか?」
「どうして、、、」
「お前の顔を見れば我慢してることくらいわかる。」
「優さんか九条さんいる?」
「九条はわからねえが山城はいるんじゃねえか」
「行き…たい。」
「わかった。なら準備しろ」
「うん。」
そして僕たちは急いで準備をして外に出た。
外に出れば車が1台止まっており1人の男が
扉をあけて待機していた。
「佑月さん、私は桜庭京です。覚えていないでしょうが、一度会っています。」
「初めまして…白鳥佑月です。会っているって…どこでですか?」
「貴方を助けた時に車を運転していたのが私なんです。」
思い返せば、司ともう1人知らない男がいた。
その男が桜庭さんだったんだ…
「なんとなく…覚えてます。あの、、あの時はありがとうございました。」
「いえ、お体が回復してきているようでよかったです。」
「それでは、行きましょうか。」
「ああ、頼む」
そうして僕たちは組に向かった。
やっぱり組に行くとなると緊張するけど、
いい人たちだっているから少しだけ安心する。
それから、司と桜庭さんはさっきから仕事の話をしており
今はどうやら忙しいらしいので僕は黙って窓から
景色を眺めていた。
「若、長崎から情報を全て聞き出した結果、長崎が達川組のものだと判明しました。」
「達川組…か。」
「ええ、そして若の推測通り海外から薬を仕入れて更にそれを高く売っていました。」
「はぁ…全く面倒な事をしてくれる」
「そしてここからが本題です。これは伏見兄弟に調べさた情報ですが、達川組が1週間後我々の本家に襲撃する予定があるそうです。」
「薬を売るのに俺らは邪魔だってことか。」
「まあ、そんなところでしょう。」
「桜庭、今日からまた仕事が増えるぞ。」
「仕方ないですね。」
何やら大変なことになっているらしい。
だけど、僕が変に関わることじゃないし
関われば迷惑がかかるくらい僕でもわかるから
司と組員さんたちの無事だけを願うことにした。
そうしているうちに組に着いたらしく、
車は止まり、桜庭さんが扉を開けてくれた。
「どうぞ、お疲れ様です。」
「ありがとうございます。」
降りた先には、優さんとあとは僕の知らない人たちが
門の前で構えていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
43 / 95