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桃子さんと荒井さんと3人で病室に向かうまでは
よかったんだけど…
司の部屋となる場所についた僕は
驚きのあまり声を出せずにいた。
その部屋は、病室と呼ぶにはあまりにも広く
完全なる1人部屋であって、更には何もかもが
高そうな家具や絨毯。
何が言いたいかって…
「ここはホテルですか?」
「ん?佑月くんどうしたの?」
「あ、いえ!なんでもないです。」
思わず口に出してしまっていたらしい。
そんな驚いてる僕とは反対に桃子さんと荒井くんは
これが当たり前だというかのように、堂々と入っていく。
はぁ…僕の感覚がここでは全てが非常識になるわけだね。
そんな事はどうでもいい。
それよりも…
早く司に会いたい。
会って…話したい事だってあるんだ。
司の手術を待っている時、僕は桃子さんが言っていたことや優さんが言っていたことの意味を考えていた。
僕なりにだけど…結論は出たんだ。
だから…早く話そうよ?司。
そう思っていると部屋の扉からノックが聞こえ、扉は開いた。
それを目にすればわかる。
手術を終えた司が、眠っている様子ではあったがそこにいるんだ。
そのまま司はベッドまで運ばれ、
そこでやっと司の手術は成功したのだと
実感することができた。
桃子さんと荒井さんが医師の説明を聞いている間
僕はすぐに司がいるベッドまで向かった。
「司?早く起きてね。みんな待ってるんだよ…」
僕の声が届くかはわからないけど
それでも僕は司に語りかける事をやめはしなかった。
「僕ね、司に話したい事沢山あるんだ。」
「早く元気になってね。」
そのまま僕は司の手を握り見守った。
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