アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
76
-
司のお父さんにも会って、今は帰りの車の中だ。
「司のお父さん…若すぎない?」
「そうか?」
「うん、まさにイケメっ…」
自分の言ったことに危機を感じた僕は
全て言い切る前に自分の手で口を塞いだ。
「あ?なんだって?」
「いや?なんでも!」
「目移りすんなよ」
「わかってるよ!それに僕は司以外好きにならないから!」
あ…言っちゃった。
僕の言葉にニヤリと笑い、はめられたんだと今気づく。
「そうか、ならいいけどな」
「ならないってば!」
「なら、佑月からキスしろよ」
「はぁ?今運転中っ…」
「今、信号は赤だからいいだろ、ほら早く」
そんな無茶苦茶な…
でも今しなかったら後でどうなるかわからないし…
そう思って僕は、
口に少しだけキスをする。
「んっ…」
少しだけだったのに、司はそのまま舌までも絡ませてくる。その気持ち良さに僕までもが流されてしまう。
「はぁ…むっん…」
だけど横からチラッと見るとちょうど信号は赤に変わり
司の胸を軽くたたき知らせる。
「んっー!」
「チッ…」
え、今舌打ちした?したよね?
「運転中にキスする司が悪い…」
「あ?なんか言ったか?」
ギロッと睨まれ僕は慌てて否定する。
「いいえ!なんでも!!」
そんな僕の手を片手で掴み、指を絡ませた
司は運転に集中しながらもポツリと呟く。
「あーそういえばな、学校…来月から行っていいぞ」
「え!本当!?」
「ああ、色々条件はあるがそれでもいいなら行くといい」
「やった!ありがとう!!」
「他の男には…「わかってるよ!目移りしない!」
そういえば、満足そうに司は僕の頭を撫で
また運転に集中した。
学校…久しぶりで緊張するけど楽しみだなっ!
みんな僕のこと忘れてないかな…
「嫌になったらいつでもやめていい」
「大丈夫」
本来の司なら絶対に中途半端なことはするんじゃねえぞっ
て言うんだろうけど、そこを敢えて言わないのは、僕を試しているのかもしれない。
だったら期待通り最後まで学校に行く。
「あ、でも…制服とかどうしよう」
「全部用意してやるから安心しろ」
「うん、ありがとう」
「詳しい話はまた家に帰ってからな」
周りに置いていかれているだろうから、
しっかり残りの時間を使って予習しよう。
じゃないと恥をかくのは自分だ。
それだけじゃない。司の顔にも泥を塗ることになる。
楽しいだけじゃなくて切り替えもできるよう
頑張ろう。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
76 / 95