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プロローグ2 後輩・真田伊吹
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PM 8:00 出勤。
【伊吹】
「先輩!お疲れさまです!」
【緑】
「おいおい、俺これから仕事だぞ?」
【伊吹】
「あはは~そうでしたね!
今日もよろしくお願いします!」
【緑】
「よろしく、伊吹!
頑張ろうな!」
今日のシフトのペアはこいつ、
2歳年下の真田伊吹(いぶき)。
新人でしばらくは俺が指導しなければいけないため、
見学も兼ねての仕事となる。
でも伊吹は仕事ができる。
カクテルを作るのも上手いし、何より……
「伊吹くんに仕事の話聞いてもらうとすっきりするわ~!」
【伊吹】
「わ~!ほんとですか!?
僕そう言って貰えてすごく嬉しいです!」
他のバーテンダーにはないコミュニケーション能力と、愛嬌がある。
最近は伊吹目当ての客だっている。
まあ、主に女性だけど。
ルックスも甘い感じだし、職場の癒し担当。
オーナーも同期も、伊吹には絶大な期待を寄せている。
【緑】
「伊吹。
せっかくだし、向こうのお客様のオリジナルカクテル作ってみる?」
【伊吹】
「え!?……それはちょっと緊張します」
【緑】
「ははっ!
あのお客様は常連さんだし俺もある程度好みは知ってる」
「俺がアドバイスするから、頑張ってみよう?」
【伊吹】
「じゃあ俺、やってみます!」
伊吹は、仕事の時は本当に目がキラキラしてる。
俺も仕事人間だから伊吹の気持ちはすごく分かるし、
支えてあげたいと思う。
「伊吹、お前と仕事しているときはほんと生き生きしてるよな~」
同期がそう話しかける。
【緑】
「そんなことはないよ。
お前と仕事してるときもあんな感じじゃん?」
ちらっとカクテルを運ぶ伊吹の姿を盗み見る。
するとほんの微かに、聞き間違えじゃないかと思うくらい伊吹そっくりの、
声が耳を伝う。
【伊吹】
「(上手くできた……先輩褒めてくれるかな?)」
伊吹がそう話しているわけでもない。
初めての感覚に俺は驚いた。
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