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プロローグ2 オーナー・日比谷俊之
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【緑】
「……はぁ」
今週1番の盛大な溜め息を吐く。
その瞬間オーナーが休憩室入り、背をピンと伸ばす。
【日比谷オーナー】
「……隣、いいか?」
【緑】
「は、はい……」
日比谷オーナーが隣に座ると、緊張というか心拍数が上がる。
年上というせいもあるかもしれない。
【日比谷オーナー】
「……カウンターは、他の奴に任せてある。
お前のことが気がかりでな。早く切り上げてきた」
【緑】
「ありがとうございます……」
大人の余裕を含んだ笑みを向けられると、
不思議と安心する。
いつもと変わらないオーナー。
そうだ、安心するんだ俺。
オーナーが俺に何かするはずない。
【日比谷オーナー】
「……何かあったのか?」
【緑】
「……」
【日比谷オーナー】
「今日の佐伯の仕事っぷりを見てみると分かる」
「別に無理に話さなくてもいい。
ただ、佐伯のいい上司として相談に乗りたいだけだ」
やっぱり……いい人。
だからかもしれないけど……ちょっと相談しづらい。
俺がずっと下を向いて沈黙していたからか、
日比谷オーナーも黙ったまま頭を撫でてくれた。
その手つきがすごい気持ち良くって、
気がつけばもっと撫でて欲しくなった。
……だから手が離れるとちょっと寂しくて。
【緑】
「……もっと」
気がつけばそうねだっていた。
これにはオーナーも驚いていて、俺ははっと我に帰る。
【緑】
「あっ!今のは……その…っ……!!!」
顔が今にも火傷しそうな位、熱い。
もう26の大人がオーナーという立場の人になんてことを言ってるんだ。
子供かよ……穴が入ったら埋もれて出れないようにしてほしい。
黒歴史確定だ……。
【日比谷オーナー】
「ふっ……ははっ……!」
項垂れているとオーナーは笑った。
【日比谷オーナー】
「そうか~…もっと撫でてほしいのか~…」
【緑】
「……すみません、忘れてください」
【日比谷オーナー】
「忘れない。
それに頭なんていつでも撫でてやる」
また頭を撫でられる。
あ、やっぱり……気持ちいい。
これって感じがする……。
不思議と頬が緩む。
オーナーにこの表情、見られてないといいな……。
【日比谷オーナー】
「……」
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