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プロローグ2 オーナー・日比谷俊之
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【日比谷オーナー】
「その人を忘れる方法なんて1つしかないだろ」
あと、1mm。
【日比谷オーナー】
「……誰かで、上書きすればいい」
また、される。
そう思って目をぎゅっと瞑る。
ドキドキして胸が張り裂けてしまいそうで、
早く終わってって願う自分もいて。
……でもその二つの感情は、
呆気なく消えてしまう、まるで泡のように。
【日比谷オーナー】
「……なーんてな」
【緑】
「……え」
唇が触れあう寸前で離したオーナー。
その表情はいつもの余裕たっぷりの笑みだ。
【緑】
(……なんで?)
……俺、もしかしてされたいって感じたのか?
まだ、胸が期待でドキドキしてる。
【日比谷オーナー】
「……俺の方が1枚上手みたいだな。
佐伯の顔、とろんとしてかわいい」
いやこれは……からかってる?
しかし声を聞くと、なぜオーナーがそんな行動をとったのかすぐに分かった。
【日比谷オーナー】
「(告白してないのにキスは……まずいよな)」
【日比谷オーナー】
「(……今すぐに好きって言えたら俺も楽になるくせに)」
好きなんだ。
オーナーは俺のことが。
伊吹とは違って同じな愛の形だけど。
あえてキスしなかったのも、
こうして相談に乗ってくれたことも。
ただのお人好しなんじゃない。
でも俺を恋愛感情と同じ目で見ていたんだ。
なら……別に俺は……、
【日比谷オーナー】
「……そろそろ、カウンターに戻るよ」
【日比谷オーナー】
「もうちょっと休憩してもいいぞ。
俺は先にカウンターに戻っておくから……ん?」
誰も好きじゃないし、
誰の唇だって奪われて期待するのなら。
こういった愛も知っておくべきじゃん?
大人の恋ってやつ。
元々俺は恋愛感情を知りたくてあの占い屋さんに行ったんだから。
告白だってされてないしOKしてもない。
だからこれはある意味、──……セーフ。
意識から始めて見分けるのも別に良くない?
……我儘かな。
【緑】
「……」
罪悪感など感じなくてもいい。
気がつけば俺はオーナーの服の裾をぎゅっと掴んでいた。
【緑】
「……キス、してもいいですよ」
【緑】
「……オーナーと従業員っていう関係で、なら……」
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