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プロローグ2 オーナー・日比谷俊之
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【日比谷オーナー】
「……お前は、誘うのが上手いな」
【緑】
「……」
しかし、キスはしてこない。
【日比谷オーナー】
「俺は利口な大人だからな。
まだ、キスはしない」
【緑】
「……まだ、?」
【日比谷オーナー】
「そ、まだ早いよ。お互い」
この話題を逸らすように微笑み、俺はこれ以上言えなくなる。
そしてまた、優しい手つきで頭を撫でられるのだ。
……人の心理は、時には分からなくなる。
それがきっとこのときなら、俺は何を信じればいいんだろう。
心が読めるだけでは、人のことも分からない?
*
【緑】
「……」
帰って、俺はマダムから貰った石をそっと手にする。
【緑】
(このお陰で結構変わったなぁ……)
相変わらずずっしりした重み。
しかし、なぜか所々に小さな傷が幾度にもできていた。
【緑】
(え、なんで!!?)
落とした記憶は一切ない。
それどころか丁重に扱い、壊れないように気を使っていたつもりだった。
【緑】
(……どうしよう、弁償とか………)
絶対にこれ怒られるな……。
そう……落ち込んでいた時、ふと電話が鳴る。
こんな時間に掛けてくる人はオーナーか同期のどちらかだ。
しかし電話をしてきたのは幼馴染みの【麻生凌馬】。
そこで俺はあることを閃く。
【緑】
(確か凌馬の勤めてる会社って……宝石関係だ!)
これは相談に乗ってくれるかもしれない。
そう思ってすぐに電話に出た。
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