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外からの話し声でふと目がさめる。
「うっ!もうこんな時間か」
少年は慌てて時計を見る。
午前10時。
今日は月に一度2つの世界が重なる日。
外を眺めると1ヶ月ぶりにみる日の明かりに少年は目を擦る。
「行かないと」
急いで着替える。
キュッキュッと蛇口を回すと出てくる冷たく綺麗な水。
パシャパシャと綺麗に整った顔を洗い歯を磨く。
清潔になった口と顔。
クロは柔らかくふわふわと綺麗に伸びた真っ黒な髪を手でといた。身だしなみを整えて
気分爽快で少年は外に出る。
「やっぱり日の光はあったかいな」
日の光をら浴びながら大きく伸びをする。
「よし。走るか。」
そう一声漏らし走る先は世界の境界線にある広い公園。
「おーーいクロー!遅いぞー!」
「悪い。少し寝過ごした。」
少年の名はクロ。遠くからクロを呼ぶのは彼と同じ黒の世界の住民。
イオ。
「今日は公園の境界線を越えてみるっていう話だっただろ!遅刻なんてありえないから!」
「だから悪いって」
「アイス」
「はいはい」
イオとは幼稚園の頃から一緒にいる。
彼は日の光の下でアイスを食べるのが好きみたいで
アイスをあげれば大抵の怒りは治る。
「んー!美味しい。やっぱりキンキンに冷えたものはあったかいところで食べないと美味しくないよな。っておい!クロ俺を置いていくな!」
一人でうんうん言ってるイオをおいてクロは一人歩く。
いつもはガラスのような物で遮られている触れてもその先には行けない白の世界を見に行く。
何があるかドキドキしながら一歩白の世界へ踏み入れた足をクロは重たく感じた。
ズシリ。ズシリ。
一歩一歩と進む。自分と同じ人間の顔。
さっきまでの公園と同じはずなのに別の世界。
「なんだこの感じ。何かある。見つけなきゃ行けない。」
そう感じた瞬間クロはクラっとめまいがし目の前が真っ暗になった。
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