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不良2
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「おい、てめぇらうるせえ」
ガンッと音がして、いきなり空き教室の扉が開かれる。
みんな固まった。
『あぁっ…』
しん、となった教室にひときわ大きくなった喘ぎ声が響く。
不機嫌な顔をした男はこちらをにらんでいた。
「あ…赤城」
「あ?てめぇに呼ばれる名前なんざねえよ」
赤城、と呼ばれた彼は不機嫌そうにこちらをにらみまわした。
「なんで、ここ」
「お前らが後から来てんだろうが。俺はもともとここ使ってんだよ」
にらんだ鋭い目と目が合って思わず伏せる。
赤城は同じ学年…みたい。
見るからに不良といった外見の赤城に、みんなも少し戸惑ってるようだった。
「で?くだらねえもん観てんだったら他のところいけよ」
どかっと机に腰掛ける赤城に、先ほどまで楽しげに笑っていた先輩たちも少し気まずげな顔をした。不良と立ち回りを演じるほどの読経のある集団じゃないから、仕方ない。
こっちをちらっと見たけど、先輩たちはいそいそと教室を去っていった。
「で?お前はいかないの?」
先輩たちと一緒に教室を出るのは嫌で、立ち尽くしていると赤城に声を掛けられる。
「あ…ごめんね」
「……別に。ここ丁度いいのにくだらねえことしてたからむかついたんだよ」
その言葉に、赤城は少し外で様子をうかがってたんだと気づく。
「昨日とかも、ここ来たの?」
「あぁ、そしたら…AVの音みたいなの聞こえたから…今日も同じ事やってたら入ろうと思ってな」
昨日は何で入らなかったんだろう。
そう思っても聞くだけの勇気もなくてうなずく。
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