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あたらしいともだち4
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僕の答えに納得したのかしてないのか、赤城は不満そうな顔をしてそっぽを向いてしまった。
「おい、そいつに押し付けんなよ」
不機嫌そうな声に館本くんが苦笑い。
「なに、照れてるの?」
「そんなんじゃねえよ……そいつ言われたら断れなさそうな顔してんじゃねえか」
そんなになよなよした外見かな。
できる限り応えたいと思いはしても、できないことは出来ないと言ってるつもりなのに。
「あー、まああんなアホみたいなのによく付き合うなぁとは思う。断ればいいのに」
アホみたいなの、とは先輩たちだろう。
断るほどエスカレートもしてないので放置でいいと思ってる。
「ばかアキー!エスカレートしてからじゃ遅いじゃん」
有紀が怒りながら卵焼きをもぎゅもぎゅする。
それでも、それなりに将来を考えてる人の多い学校だからあまり事を大きくして…というところまで行く覚悟はないと思う。
「赤信号みんなで渡れば怖く無い、みたいな馬鹿にそんな理論は通用しねえ」
「集団心理の怖いとこだよねえ」
まるで脅すような口調に僕も苦笑いする。
「でもさぁ、不良って言われてる赤城とつるんでるって今日の時点で思われてるじゃん。それってどうなるんだろ」
ふと思いついたような有紀に、変な雰囲気になったクラスのことを思い出した。
「……牽制になるだけならいいけどね」
…その懸念が真実となるのはそれからほんの少ししてからのことだった。
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