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③
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「いつまでその格好で風呂に入ってる。早く体を洗え」
「お前のせいだろ」
濡れたせいか、肌に張り付く服を無理やり脱ぐ。全裸なら、ジークらに散々見られたせいか、羞恥心は特にない。
ここに来てから、最初に慣れたのが全裸見られるとか、悲しすぎるけどな!
「えっと、これか?」
シャワーの横にあった、ボトルを手に取る。どうやら、ボトル自体はガラスで出来てるみたいだ。振ると、透明な容器の中で、乳白色の液体がタプリと揺れた。固形の石鹸がないところをみると、これが、こっちの石鹸なのだろうか?
「お、良い香り」
お湯を被り、石鹸を付けたタオルで体を洗っていく。これ、思ったよりも泡立ってくるんだけど。
「うわ、目にしみる!」
しまった。面倒だからってこれで頭も洗わなきゃ良かった。思わず目を瞑る。なんか、羊みたいにもこもこになってる気がする。
「えっと、シャワーシャワー」
手探りでシャワーのコックを探していたら、いきなりお湯が降ってきた。目を開けると、全裸のあいつがコックを捻ってくれていた。
「……綺麗な身体だな」
思わず呟く。スーツの上からでも均衡の取れた体だなとは思っていたが、こう見ると本当に引き締まっている。こいつが人間だったら、きっと同性と分かっていても、惚れていただろう。
化け物だからこそ、こんな理想としか言いようのない体をしているのかもしれないが。
「濡れると余計黒が引き立つな。髪質もあるのか?」
俺の髪を触れようとしたのだろう。伸びてきた触手を反射的に払う。気持ち悪い。触るな。そういう意味を込めて睨み付けるが、こいつには、全く効かないらしく、今度は触手が腕に巻き付く。
「肌も綺麗だ。流石ジークが勤めてる店なだけある」
「……」
ぬちゃりという音が聞こえそうな程、体液で濡れた触手が肌を撫で、俺は思い切り顔を歪めた。こっちは不快感MAXだ!
「いい加減離せ!!!!」
叫んで思い切り腕を振る。なのに、この化け物は、さらに触手を俺へと伸ばしてきた。
「もっと触らせてくれ」
「なにいって……! 離せ! おい!」
腕だけじゃなく、全身を触手が這う。ジークにもたまに絡まれたが、鰻が巻きついてるような、この気持ち悪さは、未だ慣れない。
「は、なせ……!」
暴れるが、全く効果なし。
「はぁ、はぁ……?」
しかも、なんかおかしい。
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