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③※微エロ
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直後、服を引き千切られた。ブチブチという嫌な音の中、目を見開いた俺は、身の危険を感じて暴れるが、無理矢理体を開かれる。ぎしぎしと関節が悲鳴を上げてるが、ここで大人しくなる道理など俺にはない。
「暴れるな」
「嫌だ! 離せ!」
ぬめぬめとした触手が気持ち悪く、全身が一気に鳥肌立つのが嫌でもわかる。触手は体良く体液を食べようとしているのか、俺の息子に巻き付くが、不快感しかないこの状態で起きるはずもなく、くったりとしている。
「離せ! ふざけんな!」
「うるさい!」
「むぐ!」
口に触手で塞がれ、さらに息子を扱かれる。しかも、見せしめなのか、触手の先端に肌を吸われ、体のあちこちに痕を付けられる。ちくちくと針に刺されているような痛みと生ぬるい感覚が気持ち悪く、吐きそうだ。
「(い……かげんに、しろ!)」
俺は、なんとか触手を掴むと、思い切り引っ張った。反撃されるとは思ってなかったらしい、フィンガーは悲鳴を上げて俺を離す。瞬間、奴を蹴飛ばし、扉へと走った。
「待て!」
「追いかけてくんな!」
俺はそのまま屋敷を飛び出すと、塀を飛び越え外に出る。フィンガーから逃げるので必死だった俺は、ここまで来た事がなかったことに気づいていなかった。そして、紋章の囲まれた範囲を初めて越えたことにも。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!」
直後、体を襲ったのは、想像を絶する激痛。殴られるのとも蹴られるとも違う。神経を無理矢理引きちぎられているかのような感覚。痛みなんて言葉で表すのが生易しいと感じるくらいだ。
「いた……い」
その場に崩れ落ちるが、それでも収まらない痛み。無意識になにかに縋ろうと手を伸ばしたら、そのせいで屋敷から離れたのか、さらに痛みが増す。
生理的な涙が一気に溢れ、視界がぼやける。体は衝撃の強さに全く言うことをきかないし、紋章は今も尚、俺を殺すかのように激痛を全身に流している。あまりの痛さに失神も許されず、神経が焼け焦げていく。
死ぬ。漠然と思ったのと同時に、死にたくないとも思った。けど、自分ではどうしようもない。
だからだろう。
「たす……けて」
この世界に来て初めて俺は、誰かに助けを求めた。
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